近距離










ゆらゆら

満月が水面にうつり、それは水の動きによって形を変えている



ぽたり



ぽたり



お湯の雫が落ちる



「さぁ、薫、体を洗うから上がっておいで」

剣心は手招きをした

「1人で洗えるわよ。剣心は自分を洗ったら?」

ざばり、と薫はお湯から出ると、前を隠すようにして隣に座った。



「何をいまさら。子まで為した仲なのに、いつも薫は恥ずかしがる。」

「当たり前でしょ。恥ずかしいものは恥ずかしいのよ」



頬を染め、うつむく薫の項は真っ白で。数本の黒い髪がまた一層肌の白さを際立たせた。



蜜月の頃は時折こうやって一緒に風呂に入っていた。

恥ずかしがりながらも、応えてくれる薫は、剣心が愛でるほど艶やかさを増して行ったのだ。

しかし、子が出来れば、一緒に入ることもなく。

こうやって二人きりで入るのは久しぶりであった。



怪我は幸い深く噛みつかれたのでなく、神経に影響は無かった。



薫が野犬を追い払ったと同時に剣心は駆けつけた。

そこに見たものは腕から血を流す 薫。

愛しい人の血は、もう、二度と見たくはなかったのに。

ぽたり ぽたりと地面に落ちる深紅の液体。



神速で駆け寄り、すぐに止血をして、抱きしめた。

彼女の体温を確かめるように        



自分で洗うといったものの、やはり片手ではおぼつかない。

元々不器用な薫

傷口にお湯がかかってしまう。



「さぁ、拙者が洗うでござる」

薫から、手ぬぐいを取り上げて。



腕から足へと洗い出した。

豊かな胸は初めて抱いた頃よりふくよかになった。

体を鍛えているためか、乳をやり終わった後も、萎むことなく張りが保たれて。

桜色の乳首もそのままで。

肩・背中と満遍なく洗い続ける。



薫はされるがままになっている。

愛する夫に洗ってもらうのは、実は好きだった。

彼の手から伝わる自分への愛情を直接肌で感じられるから。



やがていつのまにか手ぬぐいではなく、剣心の手で薫の体がまさぐられる。

「っっ!ぁ・・・」

背後から胸をやんわりと揉み上げられた。

剣心の手によって自由に形が変わって行く。

やがて尖った乳首を剣心の指がこねくりまわしだした。

「あんっ!!」



声が響くのが嫌で。

薫は声を押し殺した。



剣心はうなじに顔をうずめて首・肩に舌をはわす。

耳たぶを舐め上げ、執拗に両胸を揉みしだく。

時折指で乳首を摘み上げると、薫はびくり びくりと体を震わせた。



やがてゆるゆると薫は剣心の分身に手を伸ばす。

それは猛々しく反り上がり。

熱く硬いそれを、薫は緩やかに握り締め、上下に動かし出した。



「くっっ!!」

剣心の動きが止まった隙をついて、薫は一段と力を入れた。

「そっちがそうなら・・・・」



剣心は閉じていた薫の両足を左右に広げた。

「やぁっ」

抵抗をしてみるが、男の力には敵わない。

剣心の指が薫の泉に触れ、やわやわと撫でられる。

そこはすでに潤い、待ちわびるように開いている。

だが、剣心は優しく撫上げる。

そうしているうちに、薫の腰が動き出した。

「ううぅんっ・・やぁ・・もっと・・・」

「もっと、何?」

「いじわるっ」

その間も剣心は緩やかに撫上げ、時折蕾に触れる。

薫の腰は自然に動く。自分の望む方に触れて欲しくて。



「言わなければ・・このまま・・ねぇ、薫?」

耳元で囁くと

「あぁ、んっ・・もっと、強くして・・」

「そう、こんな風に?」

剣心は蕾を押し付け、力を加えて撫上げた。

「あぁんっ!!」

悶えて半開きになった薫の唇を塞ぎ、舌を押し込んだ。

薫も応える。

ぴちゃぴちゃと、音がする。

それは上からなのか、下からなのか・・



ぴくんっと軽く達した薫の中に、剣心は指をゆっくりと押し込む。

そこはぐいぐいと指を締め付けながらも、奥へ奥へとうごめいていく。

中で指を折り曲げて、こすり上げるように出し入れを繰り返すと、ぴちゃぴちゃと卑猥に音が響く。

「すごいよ、薫・・・・」

「やぁ、言わないで・・・」

もはや薫は剣心の分身を握り締め続ける事は困難で。

与えられる感覚に翻弄され続けるのみだった。



激しく動く指の与える快感に、逆らうことはできない。

「あっあっ・・!!い・・・っっ」

イク寸前に、剣心は指を抜いた。

「あっっ・・・はぁっっっ・・あ・・」

中途半端な余韻に浸る薫に、剣心は己を一気に突き上げた。



「ひっ!!はあっぅっ・・・」

ずぶり、と呑み込まれた分身はざわり、と薫に包まれ、締め付けられる。

「ふっ・・・・薫っ・・」

締め付ける薫に促されて、剣心は抽出を繰り返す。

「あっ・・・っ!!ああっ」



座ったまま貫かれ、胸を揉まれながら薫は空を仰ぎ見た。

綺麗な満月が自分たちを見ている。

なのに、それはすごく遠くて。

今自分が感じているのは愛する夫だけ。



「薫、手をついて。」

剣心に促され、薫は手をつき四つんばいの格好になる。

肩を掴まれ、激しく揺さぶられる。



「あっっ!!!!!もう、駄目っ・・・・やぁっ・・・」

ざわざわと感覚が全体に広がり、目の前が真っ白になり、薫は意識を飛ばした。

「くっっ!!つっ・・」

ほぼ同時に、剣心も薫の中に白濁したものを解き放った。



くったりとした薫を優しく抱きしめて、剣心は頬に口付けを落とす。



ふと、見上げると、そこには綺麗な満月



ふっと微笑んで。

目の前に居る愛しい人を抱きしめた。






【終】



ハイ、こちらが「近距離」裏バージョンでございます♪
宿で展示させていただくだけでもありがたいのに、蒼様ってば店に展示する分も快く提供していただきまして・・・おかげ様で店に活気が満ち溢れていますv

某カップルを見送った後、温泉に入る二人・・・
一緒に温泉なんて、それだけでもにんまりしちゃうのに、蒼様はそんなσ(^^)の妄想をこーんな艶美な物語にしてくださいました。
剣心に愛されるだけではなく、自分も与えようとする辺り、薫も「妻」として「女」として成長を遂げていますね〜( ̄ー ̄)ニヤリッ
そして宿で待つ某女将は二人の帰りが遅いことに大体の予測をつけ、薫の首筋とか何気にチェックするようになります(笑)
見つけたらそれをネタに剣心をこき使うんでしょうねぇ・・・ふふふv

蒼様、今後ともご贔屓に!
もちろん、宿でも店でもv(笑)